最近街中でも見かけることが大幅に増えたニコレス。
しかしやはり、まだ新しい製品でもあるので、果たして本当に害がないのか、どのような効果があるのか気になりますよね。
今回はそのような疑問に答えるべく、元理系の筆者がニコレスの成分分析表を元に、ニコレスの害と副作用、安全性について計算・検証しました。
ニコレスの販売元
ニコレスはSKS株式会社が開発製造を行い、株式会社VUENが販売されている商品です。
SKS株式会社のホームページにはニコレスの製造ラインと思われる画像がアップロードされています。
印象だけでは分かりませんが、とはいえかなり生産工場も新しく綺麗なので気になる方は一度上のリンクよりみてみても良いでしょう。
原産地が中国だけど大丈夫?
ニコレスの茶葉は中国福建省南平市武夷山が原産。中国産なので品質を心配される方も多いのではないでしょうか?
しかしこの武夷山、実は南北朝時代から続くお茶の名産地。当地域で生産された茶葉は「武夷岩茶(ぶいがんちゃ)」と呼ばれるブランドの茶葉で、中国十大銘茶のひとつとなっています。
このブランドが人気で、近隣省で生産された茶葉も武夷岩茶のラベルが貼られ売られる事態が発生し、当局の国家品質監督検験検疫当局によって原産地専用ラベルが発行されるほどの人気ぶり。
ニコレスはこの古くからの愛飲されてきた銘茶の茶葉を利用したヒートスティックです。
ニコレスに有害物質は含まれる?
日本食品分析センターがニコレスの成分分析を公開
名称 | 一般財団法人日本食品分析センター |
設立 | 1957年10月28日 農林水産大臣認可 |
理事長 | 佐藤 秀隆 |
今回のニコレスの分析試験成績書の発行元は日本食品分析センターという一般財団法人です。
1957年から運営されており、試験項目に応じて必要なISO認証、認可に基づき分析検証を行っている団体です。

上記がニコレスの分析結果となります。結果としては当然ニコチンレスなのでニコチンは検出されず。
タールに関しては茶葉を利用した製品のため計測できないため、明記されていません。ニコレスのタールについては「【質問】ニコレスにタールは含まれていますか?」にて解説しています。
検出された物質で特に気になるのが「カドミウム」と「鉛」。今回はこれらの物質とその検出量について検証しました。
カドミウム / 0.16 ppmの見方

- カドミウムは人体に有害な物質だが、食品からも日常的に摂取している。特に米に多い。
- 米2キロを食べるのとニコレス30箱の喫煙で摂取するカドミウム量がほぼ同量になる。
- 厚生労働省が指定する人体に影響をもたらす摂取量によると、1日に280本以上吸うと人体に影響をもたらす可能性がある。
分析試験成績書にはカドミウムが0.16ppmと表記されていますが、この数値はどう捉えればいいのでしょうか?
イタイイタイ病で有名なカドミウムですが、そもそもカドミウムとは土壌中などに天然由来でも広く存在する重金属です。土壌で作られる米などの作物や、土壌が流出する海水や海底に生息する魚介類の多くは、一定割合のカドミウムを含んでいるものです。
そもそもカドミウムという物質自体がは我々も普段から摂取しており、問題なのは摂取ペースとなります。
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厚生労働省の基準を元に、ニコレスのカドミウム量摂取ペースを、米と比較検証
結論からすると、ニコレスのカドミウム量は吸う本数が極端に多くない限り、健康に悪影響を与えるとは考えにくいということです。
厚生労働省は以下の通り、カドミウムの危険摂取ペースを7μg/kg体重/週としています。
といってもわかりにくいので、以下で細かく解説しながら計算します。(少し複雑です。)
カドミウムの耐容週間摂取量※を7μg/kg体重/週とする。
※毒性試験などに基づくリスク評価により、人が一生涯、毎日摂取したとしても健康に悪影響を与えない量として推定されたものです。
「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A(厚生労働省)
食品健康影響評価の結果の通知について(厚生労働省)
↑週、体重1キロあたりの数値なので注意↑
ニコレスのカドミウム含有割合は0.16ppmであり、ニコレスの茶葉の重量は0.27gなので、ニコレス1本あたり、4.32μg(0.000016×0.27×1000000)のカドミウムが含まれています。
喫煙により、茶葉の10%が肺に吸引され、吸引されたカドミウムの約50%が体内に吸収されたとすると、ニコレス1本あたりに摂取するカドミウム量は0.216μgとなります。
ですので、例えば体重60kgの成人が毎日ニコレスを1箱(20本)を吸った時の体重1キロあたりのカドミウムの摂取ペースを計算します。
0.216μg(1本あたりのカドミウム摂取量)×140本(20本×7日間)÷60kg (体重)= 0.5μg
となり、厚生労働省の指定する摂取ペースを下回ります。
カドミウム含有量 | 体重1キロあたりの週間カドミウム摂取量 | |
白米 / 1kg | 60μg | 0.5μg(毎月2キロ食べる場合) |
紙巻きタバコ / 1本 | 1〜2μg | 0.17μg |
ニコレス / 1本 | 4.32μg | 0.5μg(毎日1箱吸う場合) |
米は平均1ヶ月1人2キロ消費する(2018年平均は4.4キロ)と考えると、月間の1人あたりの摂取量は120μg、週間では30μgとなります。体重を60キロと仮定し試算すると
30μg(白米からのカドミウムの週間摂取量)÷60kg(体重)=0.5μg
ニコレスと同じ数値となりました。
結論としてニコレスには人体に有害であるカドミウムが含まれているのは事実です。しかし普段の生活で摂取している量と変わらず、同時に過度に大量に利用しない限り、厚生労働省が定める摂取ペースも超えないと推測されます。(今回の試算では、1日に14箱以上(280本)以上利用すると健康影響水準を超えます。)
2021年5月更新
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鉛 / 0.17ppmの見方

- 従来の紙巻きタバコにもニコレスの半分程度の鉛が含まれている。
- 鉛に限らず化学物質はより高温加熱されるほど気体化しやすい。
ニコレスの鉛摂取量を紙巻きタバコと比較
鉛に関しては、そもそも成人の許容摂取量等に関する文書を見つけることができませんでした。
鉛で文献がヒットしたのは、子供の認知発達、知的行動への影響です。
鉛による中毒は古くから報告されていますが、現在では低濃度の鉛を長期間にわたって摂取し続けることによる子供の認知発達、知的行動への悪影響が懸念されています。
食品中の鉛に関する情報(農林水産省)
また、ニコレスの鉛について理解しておかないといけない点は以下の2点です。
1本あたりの鉛含有量 | |
紙巻きタバコ | 0.1〜2μg |
ニコレス | 4.59μg |
まずは含まれる鉛の量です。紙巻きタバコにもニコレスの約半分程度の鉛が含まれていることがわかります。
そしてここで注意しないといけない点が、鉛という化学物質の融点、沸点および加熱式タバコの加熱温度です。
- 鉛の融点は327℃、沸点は1750℃。
- 紙巻きタバコの燃焼温度は700℃〜900℃、加熱式タバコの加熱温度は250℃〜350℃。
ニコレスは直接火をつけて利用しません。加熱温度の低い加熱式タバコ本体にて加熱して利用します。
そしてみなさんも水でイメージしていただきたいのですが、水はより高温になるほど、より早いペースで気体化(蒸発)します。
同じように紙巻きタバコの900℃という温度で鉛を加熱すると、鉛も早くから蒸発して気体として吸い込んでる可能性があります。
当然ニコレスも、加熱式タバコデバイスによって350℃で加熱されると一部が気化している可能性がありますが、紙巻きタバコと温度の差は歴然であり、当主流煙に含まれる鉛の割合も変わってくるでしょう。
2021年5月更新
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一酸化炭素やタールなど、「その他」物質について
とはいえ、タバコの煙に含まれる化学物質は数千にも登ると言われており、今回測定されている物質以外にも、人体に有害な物質は含まれているのではないか?という心配は残ります。
とはいえ、それらは紙巻きタバコや通常の加熱式タバコでも同じです。特に加熱式タバコに関しては歴史も浅く、人体への影響は時間が経過しない限り証明のしようがありません。

ですので当然ニコレスの安全性は証明されるわけではありませんが、それは通常の加熱式タバコのニコチン入りスティクでも同じ。
既に加熱式タバコを利用しているのに、突然ニコレスで心配するのもいかがなものかと私は個人的に思ってしまいます。。
いずれもリスクのある商品のため、それならば継続的にリスクを取り続けることを辞めるために、禁煙しよう!という方のために作られた商品がニコレスであると言えるでしょう。
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ニコレスの副作用について
ニコレスが直接的に副作用の原因に結びつくことを示唆する文献は見つけられませんでした。
しかし、実際にSNS等を調べてみるとちらほら「頭痛がする」「喉が痛い」などの口コミを見かけました。
ニコレスで禁煙二日目だけど頭痛がするぐらいで去年みたいに通りすがりの人ラリアットしたいとかそんなんは無い
— まきちゃ (@makitya_) September 30, 2020
とはいえこれらの症状は正直、必然だと考えています。というのも
- 頭痛 : 禁煙によるストレス増加による頭痛
- 喉の痛み : 加熱式タバコ全般にてよく聞かれる症状と同じ
だからです。
よく禁煙直後の元喫煙者の方が、「禁煙したら口内炎が大量に出来た!」といったり「頭が痛い」という症状を経験されますが、これらはニコチン摂取を辞めたことによるストレス由来のものが多いです。。
ニコレスもニコチンを含まず禁煙と同じ状態になるので、同じくストレス原因の症状が出る可能性が考えられます。
また、喉が痛いと言うのも、加熱式タバコ全般において言えることです。私もプルームテック及びアイコスの一部のレギュラー銘柄を吸うといまだに喉が痛くなることがあります。

このように加熱式タバコは相性次第で喉が痛くなることがあるものなので、ニコレスもそれと同じということですね。
経験談ですが、私がニコレスを吸っていても特に副作用は感じたことがありません。
ニコレスの強みはニコチン摂取をストップできること

ニコレスの安全性についてはすでに述べた通りですが、ニコレスの強みは喫煙習慣の改善、禁煙をサポートしてくれるということ。

ニコレスを使うことでニコレスの煙に含まれる有害物質には一定期間晒されますが、逆にニコチン依存から脱し禁煙に成功すれば、今後の長期にわたる喫煙による健康リスクを低減してくれるという考え方です。
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【禁煙手法】残り吸う箱数を決めて楽しみ切る
よくある禁煙方法の一つとして、残り吸えるタバコの本数を決めて、吸い終わったらきっぱりタバコを辞めると言う方法もあります。
以下はインドネシアの小学校での禁煙講習の様子です。(そもそもインドネシアは未成年の喫煙が合法。この時点でかなり驚きですが。。)
禁煙したい生徒を呼び出し、最後に一本のタバコを吸わせながら、セラピーを施します。
最後のタバコを吸い終えた生徒はタバコに対して否定的な表情を見せ、タバコを辞めると言っていました。
このように、すぐタバコを辞めるのでなく、最後に決めた量を存分に楽しみ、しかし最後のタバコを楽しむ中でタバコについて深く考える中で禁煙をもたらす方法です。
ここでニコレスを利用することでニコチン依存を低減しながら、ストレスを減らして完全禁煙に向かう方法もアリだなと思いました。
2021年5月更新
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